砂療法・砂浴を体験する

砂療法 砂浴
 砂療法をしに何人かのがん患者さんとともに湘南の大磯海岸に行きました。そのうちのお一人は当院に通われている方でした。東城百合子先生のあなたと健康料理教室の助手をされている方が砂療法に誘ってくださったのです。

 砂療法は砂の中に首だけ出してただ入っているだけで体から様々な毒素が出て素晴らしい効果をもたらすとされています (『自然療法』東城百合子著、あなたと健康社)。私は砂療法をあなたと健康社の料理教室で初めて知りました。

 海岸の砂に一日潜っているのです。民間療法でフグの毒に当たった人を土に埋めて解毒する、ということがあるらしいのですがそれと砂療法は同じです。始めはそんなことで病気が治るのかとも思いましたがアトピーが治ったとか神経痛が治ったという話を実体験として聞いたので自分もぜひ一度砂療法を体験したいとずっと思っていたのです。

 2002年の夏は鍼灸院開業直前で時間がなく、今年も冷夏で体験できないかと思っていたところ通院患者のIさんが砂療法に行くというのでお供しました。

 その日は午前中まで東京では台風15号の雨が降り、また北風が冷たい北の寒気を運び込み関東地方は11月初旬の冷え込みでしたので砂も濡れて気温も低く砂療法は難しい状態かと思われました。

 しかし海岸の砂は表面は乾いていたので穴を浅く掘り、温かい砂を体に掛けることで大丈夫でした。午後からは日も強くなり気温も上がって砂も焼けて絶好の砂療法の環境になりいつしかウトウトと寝てしまいました。

 目が覚めて、潮騒を聴き、夏から秋に替わったウロコ雲で美しい空を見ていると幸せでした。都会で過ごしていると季節感がなくなりがちですが、自然界が劇的に替わる一瞬に立ち会えたことを天に感謝しました。

 そう言えばこの日は朝からすべての物が美しく、冴え冴えと輝いているように見えた日でした。自然に触れて 自分の感性を取り戻すことは霊性の向上に繋がるようです。

 砂の中ではドクン、ドクンと手足が脈動するのが感じられ、しばらくすると気持ちよくなって寝てしまいました。初めてなので4時間ほどで砂から出ましたがけだるさが残りました。これは砂療法のためというより、軽い日射病だったと思います。

 共に砂療法をされた方は、胃がん、悪性リンパ腫、膠原病といった病の方々でした。後日談を聞いていないので効果の程は分かりませんが、あのリラックスした時間中は確かに副交感神経が優位になって毒素の排泄だけでなく体を回復させる力が向上するだろうと感じました。


 *今はがん治療には解毒が重要であると分かって生姜湿布、里芋パスターなどの手当てを治療に取り入れておりますが、体内毒素の効果的な排泄を自分でかんたんにできるこの砂療法は自助療法としても大変素晴らしいものと改めて思います。

 環境汚染が進み、身体に取入れる空気、水、食物が汚れている現在では体内に毒素が溜まるのは必然でしょう。砂療法による積極的な毒素の排泄=解毒は、がん患者さんだけでなくいまやすべての方に必要ではないでしょうか。