手術の後遺症の手当て

 手術の後遺症はさまざまです。手術痕の痛みやひきつれ、皮膚の感覚麻痺、関節の運動障害、リンパ浮腫など。
 これらの症状にはさまざまな手当てが功を奏する場合が多くあります。

 後遺症としてやむを得ないもの、と諦めずにできることをすることをお勧めします。

手術痕の痛み、ひきつれ

<びわの葉療法・びわの葉温灸>
 手術痕の痛みにはびわの葉温灸や皮内鍼(ひないしん)が対応できます。鍼灸は血液循環を改善し手術痕部位の早期回復を促します。鎮痛効果としてはびわの葉温灸、皮内鍼が優れます。

 またびわの葉温灸ができなくても生のびわの葉を洗って直接手術痕に当てていても、傷の痛みが引き、治りが早いです。 

 その際、一点だけ注意すべきことがあります。それは手術直後は多くの方で手術痕近辺の皮膚の熱さ感覚が鈍くなっていることがある、ということです。これは切開により皮膚の感覚神経が切断されたためで、感覚が戻るには長い時間が掛かります。

 こういう場所に、ご病人が熱いと言うまで棒灸を押し付け続けると火傷を負わせてしまうことがあります。ですからびわの葉温灸をする際には火傷をさせてしまわないためにも棒灸の位置を早めにずらすことをお勧めします。

<樟脳オイルによるマッサージ>
 エドガー・ケイシーのリーディングで樟脳を使ったオイルでの傷跡治療が報告されています。
 ケイシーのリーディングによると「樟脳を感じると細胞は本来の形に戻ろうとする」とのことです。

 がんの摘出手術後に傷跡がケロイド状になっていることが多いですが、こういう場合に正常細胞とケロイド状になっている部分との境界付近のキワに樟脳オイルを塗布せよ、とのこと。こうするとだんだん正常細胞の幅が増えていく、つまりケロイド状の部分が狭くなり正常な皮膚が回復していくということです。

 傷になってからの時間があまり経過していなければ半年、10年近く時間が経過していれば数年かかるだろう、とリーディングでは書かれています。しかし「傷跡は無ければ無いほうがよい」とのことですので樟脳オイルを使って傷の早期回復に努めたいところです。

 ただし樟脳は濃度が濃ければ毒物に指定されているものですので、「樟脳を含んだ既存のマッサージオイル」を使うことが肝要です。当院では樟脳を含んだ専用のマッサージオイルをご用意しております。

皮膚の感覚麻痺

 手術痕近辺の皮膚感覚はある期間のあいだ、感覚がなかったり、麻痺したりしています。
 これは手術のメスにより神経線維が切断されたことによります。

 びわの葉温灸で患部の血行を改善して神経線維の再生を促しましょう。この際には前述のように長時間おなじ場所に当てない温灸の仕方がよいと思います。皮膚感覚が無いあるいは薄いので熱さを感じずヤケドをさせる恐れがあるからです。

 またサイプレスのような患部の血行をよくするようなエッセンシャルオイルを塗布することもよいと思います。とくにびわの葉温灸で温めた直後にオイルを塗布することは皮膚の浸透度が高いと思われ相乗効果が期待できるのではないでしょうか。
 当院では麻痺している部位には各種植物オイルをブレンドしたものでオイルマッサージをしています。オイルは4分前後で皮膚から浸透していきますので、その間、遠赤外線灯で患部を温めたりしながら丁寧に指でオイルを皮膚へ染み込ませるようマッサージしています。 

関節の運動障害

 乳癌の手術のあと、患部側の腕が以前と比べて挙がりにくいということをよく患者さんから訴えられます。

 このような場合には当院では脇の下や肩関節の周辺にびわの葉温灸をして十分温めたあと、さらに筋肉を温め緩める作用のあるマージョラムなどを筋骨格系によいピーナツオイルで薄めたアロマオイルでマッサージし、そののちストレッチをして可動域を広げる運動療法をしています。

 もちろんこれらは患者さんの様子をみながら慎重に行っています。多くの患者さんが直後から腕の可動域が格段に広がることに感激されます。

リンパ浮腫

 リンパ浮腫にはレモン、サイプレスを混ぜたマッサージオイルを使ってリンパオイルマッサージをしていますが、状態の管理がご自身では難しいので患者さんには専門の治療施設をご利用されることをお勧めしています。