右脇腹に温熱ひまし油湿布をする理由

右脇腹に温熱ひまし油湿布をする理由


 温熱ひまし油湿布はなぜ右脇腹にするのでしょうか?体のどの部分でも温めれば同じだと解釈する方も多いのですが、それは違います。

 右脇腹にする理由は内臓の特定の器官に狙いを定めているからなのです。まず肝臓、そして小腸、虫垂、上行結腸、盲腸、乳ビ(腸壁から吸収された脂肪の微小粒のたま、乳白色になったリンパ液のこと)、胆嚢、膵臓、胃、横行結腸など、これらを覆うように右脇腹に施すのです。

 肝臓の機能の低下によって膵臓と脾臓に障害を与えていることが病気をこじらせています。すなわち、肝臓は体内での解毒を担う臓器であるだけでなく、肝臓を取り囲む臓器群にも影響を与えている要の役目を果たしているのです。温熱ひまし油湿布はこの肝臓の機能を向上させる働きをします。

 肝臓は人が休息している間に、人体で作られるうちの3分の1のリンパを作り出しています。このリンパは小腸でできるリンパと一緒になって、人体で作られるリンパの半分以上を供給します。

 リンパの主要な働きの一つは、乳ビ、栄養素の吸収・同化作用であり、もう一つの働きは全身の細胞の浄化作用(不要物を集めて排泄する)です。

 小腸の繊毛で栄養素が吸収され、パイエル腺でリンパ球が作られますが、温熱ひまし油湿布はこの機能を高める働きをします。

 リンパの生成と循環を促進し、パイエル腺で作られるリンパ球が自律神経と脳脊椎神経の間で電気交信が行われる神経シナプスへ血流に乗って運ばれていくと、今まで不調だった神経系の情報伝達がスムーズに行われるようになります。

*参考文献
 「赤外線オイルセラピー手技療法」安田吉三、日本手技療法学会雑誌、2003年第14巻第1号