がんを癒すアロマテラピー

 がん治療にエッセンシャルオイルは有効だと考えています。

 エッセンシャルオイルとは植物の精油のことですが、下記に述べる通りエッセンシャルオイルは非常に多くの人体の病に対して効果のある機能性・有用性を持っています。
 例えばフランキンセンスには細胞増殖抑制作用があるとされており抗がん効果が期待されますし、キャラウェイシードほかにも抗がん効果があるとされています。

 これらのエッセンシャルオイルはオイルマッサージなどで容易に皮膚から体内に浸透していき、その有用性を発揮することでしょう。

 また、エッセンシャルオイルにはそれぞれ素晴らしい芳香があることが多く、その芳香がつらい気分を和らげてくれる効果も大きいでしょう。ラベンダーなど気持ちの鎮静効果のあるエッセンシャルオイルを使うことはがん患者さんにとって大きな助けになります。

エッセンシャルオイルの薬理作用

 「たとえば、スペイン産オレガノの80%が、フェノールという化学分子構造を持ち、これは抗菌性を持っています。またクローブの精油に含まれるオイゲノールも、フェノールの一種で、西洋では病院の中で防腐剤兼抗生物質として使われていました。

 ですから精油の成分の中には薬効の高い自然の医薬品が含まれているのです。さらにそれは現代の化学により生み出された化学製剤と違い、ひとつの精油の中に、実に100種類以上もの化学構造の違った化合物が含まれ、これらが各々、相乗効果を上げて穏やかに作用するのです。

 中略

 おおかたの精油は脂溶性であり、水よりも軽く揮発性があります。精油の成分は皮膚を通過するのには理想的な形をしています。皮膚は私たちの身体全体をおおう厚みが平均3mmくらいの大きな器官です。精油は角層から真皮に入り、皮膚の組織全体に拡散しながら毛細血管に入っていきます。

 たとえばラベンダーオイルで私たちがトリートメントを受けると、この精油の主成分であるリナロールや酢酸リナリールは数分以内に血中に溶け込み、体内をかけめぐり、約20分後には血液内で最大濃度となり徐々に低くなります。そして90分後には血液内から消えていきます」

 以上『ガンを癒すアロマテラピー』(阿部博幸監修、長谷川記子著、リヨン社、1998年発行)より

当院で使っているエッセンシャルオイル

 当院ではびわの葉温灸の後にうつ伏せになっている患者さんの背中の脊柱に沿って首の後ろから仙骨の部分まで、オリジナルのブレンドオイルを塗布し軽くマッサージをしています。

 このオイルは時によって若干異なりますが主には下記のようなオイルをブレンドしています。

 <キャリアオイル> 
  「アプリコットカーネルオイル」(ヒマラヤ精油)
  「大地と光のマッサージオイル」(テンプルビューティフル)
  「森と光のマッサージオイル」(テンプルビューティフル)
  「V6オイル」 (Young living)

 <エッセンシャルオイル>
  ・フランキンセンス
  ・ヘリクリサム
  ・オレンジ
  ・ラベンダー
  ・クローブ
  ・タイム
  ・フユザンショウ
  ・シナモン
  ・ビャクシンの針葉

 体の表面に塗布されたオイルは5〜20分前後で速やかに体内に吸収されリンパ管の中に浸透していきます。
 リンパ管の中は脂肪に富んでいる世界ですので、これらの脂溶性のエッセンシャルオイルは素早く身体中の組織に回っていきます。特にリンパ管経由で転移していくがん細胞にエッセンシャルオイルはダイレクトに届くはずですので、これらのオイルの抗がん効果が発揮しやすいのではないでしょうか?

 ちなみに抗がん剤の多くは水溶性なので血液中のような水溶性の世界では効果を発揮しやすい(悪性リンパ腫などの血液のがんには抗がん剤がよく効くと言われています)ですが、脂溶性の環境であるリンパ管内には抗がん剤が届きにくいという指摘もあります。

がん治療に役立つエッセンシャルオイルの機能性・有用性

強壮刺激作用

強壮刺激作用があるエッセンシャルオイル

・アジョワン
・アンジェリカシード
・オレガノ
・クローブ
・シナモンバーク
・タイム
・バルサム
・ゼラニウム(ブルボン)
・ナツメグ
・ブラックペッパー

免疫刺激・免疫機能向上・免疫促進・免疫調整・免疫力増強作用

免疫刺激・免疫機能向上・免疫促進・免疫調整・免疫力増強作用があるエッセンシャルオイル

<免疫刺激作用>
・アジョワン
・セイボリー
・パルマローザ
・ラヴィンサラ
・ローズウッド

<免疫機能向上作用>
・シトロネラ
・ユーカリ(ラディアータ)
・ユーカリ(グロブス)

<免疫促進作用>
・オレガノ
・ゼラニウム(エジプト)

<免疫調整作用>
・クラリセージ
 (注:エストロゲン様作用があるので乳がんには禁忌)

<免疫力増強作用>
・ティートリー

細胞増殖抑制作用

細胞増殖抑制作用があるエッセンシャルオイル

・フランキンセンス

抗がん・抗腫瘍・抗腫瘍活性・発がん抑制・抗潰瘍作用

抗がん作用、抗腫瘍作用、抗腫瘍活性作用・発がん抑制作用があるエッセンシャルオイル

<抗がん作用>
・キャラウェイシード
・セロリシード
・ナツメグ
・パセリ
・ユズ
・タイム(ゲラニオール) 特に大腸がん、肝臓がん

<抗腫瘍作用>
・オニオン
・ガーリック

<抗腫瘍活性作用>
・アンジェリカルート

<発がん抑制作用>
・マンダリン

抗潰瘍作用・腫れ物治療

抗潰瘍作用のあるエッセンシャルオイル
・カモミールジャーマン

腫れ物治療に使うエッセンシャルオイル
・タラゴン
・タンジー

解毒作用

<肝臓保護作用>
・クルクミン(ウコン)
・セロリシード

<肝細胞再生保護作用>
・ワイルドキャロットシード

<肝機能改善作用>
・ジンジャー

<肝機能強化作用>
・タイム(ツヤノール)

<肝臓解毒作用>
・ワイルドキャロットシード

<肝機能障害回復作用>
・ヘリクリサム

<肝不全予防作用>
・レモン

<肝不全治療>
・ワイルドキャロットシード

<胆汁排出作用>
・クルクミン(ウコン)
・ニアウリ

<胆汁分泌促進作用>
・スペアミント
・セージ

<動物性毒素解毒作用>
・クルクミン(ウコン)

<解毒作用>
・ジンジャー

<腎不全予防作用>
・レモン

<腎不全治療>
・ワイルドキャロットシード

リンパ排泄作用

<リンパ機能向上作用>
・アトラスシダーウッド

<リンパ鬱滞除去作用>
・サイプレス
・サンダルウッド
・シダーウッド

<静脈鬱滞除去作用>
・サイプレス
・サンダルウッド
・シダーウッド
・ライム

<静脈強壮作用>
・シダーウッド

<浮腫抑制作用>
・ヘリクリサム


鎮痛作用

鎮痛作用のあるエッセンシャルオイル

・ウィンターグリーン
・オレガノ
・オレンジビター
・カモミールローマン
・カルダモンシード
・カンファー
・クミンシード
・クローブ
・コリアンダー
・ジュニパーベリー
・スパイクナード
・タイム
・パイン
・バルサム
・フランキンセンス
・ベルガモット
・ホーリーフ
・マージョラム
・ミルラ
・ミント
・モミ
・ラバンジン
・ラベンダー
・レモングラス
・レモンバーム

抗炎症作用

抗炎症作用のあるエッセンシャルオイル

・アンジェリカルート
・アンブレッドシード
・ウィンターグリーン
・エレミ
・オポポナックス
・オレンジスィート
・カモミールジャーマン
・カモミールローマン
・カユプテ
・カルダモンシード
・クエラ
・クローブ
・月桃
・コパイバ
・シトロネラ
・シナモンリーフ
・ジュニパーベリー
・ジンジャー
・セイボリー
・セージ
・ゼラニウム(エジプト、ブルボン)
・セロリ
・ティートリー
・ナツメグ
・パイン
・バジル
・パセリ
・パチュリ
・ヒマラヤスギ
・フランキンセンス
・ホーリーフ
・マージョラム
・マンダリン
・ミルラ
・シベリアモミ
・ヤロー
・ラヴァンジン
・シスタス
・レモングラス
・レモンバーム
・ローズ

骨関節炎抑制作用

骨関節炎抑制作用のあるエッセンシャルオイル

・エレミ
・オレガノ
・オレンジスィート
・クローブ
・シトロネラ
・パイン
・バルサム
・プチグレン
・モミ
・ブラックスプルース
・ヘリクリサム

鎮咳作用

鎮咳作用のあるエッセンシャルオイル

・シダーウッド
・ニアウリ
・ユーカリ(ラディアータ)
・ユーカリ(グロブス)
・ラヴィンサラ

食欲増進作用

食欲増進作用のあるエッセンシャルオイル

・ローズマリー

便秘解消作用

便秘解消作用のあるエッセンシャルオイル

・オレンジスィート

神経強壮作用

神経強壮作用のあるエッセンシャルオイル

・ネロリ
・パルマローザ
・プチグレン
・シスタス
・ラヴィンサラ
・ローズウッド

組織再生・上皮形成作用、床ずれ

組織再生作用のあるエッセンシャルオイル
・プチグレン

上皮形成作用のあるエッセンシャルオイル
・カモミールジャーマン

床ずれ治療
・ヘリクリサム

皮膚透過性増加作用

皮膚透過性を増加させる作用のあるエッセンシャルオイル

・ペパーミント

*各種の効能のあるオイルを肌に塗布したあとの最後にペパーミントを塗布すると、それまでのエッセンシャルオイルがより良く肌から浸透するようになる。

がん治療に注意すべきエッセンシャルオイル

<乳がん>
・アニス
・スターアニス
・フェンネル
・クラリセージ